個人情報漏洩
個人情報漏洩の説明
個人情報漏洩 (こじんじょうほうろうえい)とは、個人情報を保有する者および個人情報に該当する者の意図に反して、第三者へ個人情報が渡ることをいう。当該個人情報が顧客情報の場合は顧客情報漏洩(こきゃくじょうほうろうえい)ともいう。
個人情報漏洩に至る要因
従来は各種の名簿を通じた漏洩が主だったが、近年は個人情報の電子データ化が進んでおり、また情報通信が発達したことから、パーソナルコンピュータやインターネットが何らかの形で絡み情報漏洩に至るケースが増えている。また、外部記憶媒体の大容量化とあいまって、大規模な個人情報の流出が頻繁に起きている。
ノートパソコンや記録メディアの持ち運び
営業で外出する際や自宅など外部で仕事をする際に、ノートパソコンを持ち歩き、何処かに置き忘れたり置引きや車上荒らしで盗難に遭う。ノートパソコンは持ち運びに便利で外出先でも顧客情報を見ることができるので重宝されるが、一方でノートパソコンそのものが中古でも高く売れる可能性があることもあって、盗難に遭うリスクが高い。記録メディアの持ち運びも危険である。特に2000年以降に発達したUSBメモリやカード型フラッシュメモリ(SDカードなど)は小型であり、紛失の恐れが高い。
コンピュータウイルスの感染
コンピュータウイルスに感染することで、パソコン内部の情報をネットワーク上に公開し、インターネット経由で流出に至るケースも増えている。特にファイル共有ソフト(Winny、Shareなど)を使用することによるリスクを熟知せず安易に個人情報の入ったパソコンにインストールしたり、あるいはファイル共有ソフトの入ったパソコンに個人情報を入れてしまい、ウイルスに感染し流出事故に至るケースが多い。
以上は関係者が意図しない情報漏洩であるが、一個人がネットリンチの一環として他人の個人情報を意図的に漏洩させるというケースもある。
個人情報漏洩事故の原因と予防
盗難や紛失のリスクが高い物は、外部へ持ち運ぶ行為そのものを控えなければならず、やむをえず持ち運ぶ場合は細心の注意を払うのはもちろん、万が一のことも考えて暗号化やパスワードで対策する必要がある。ウイルスの感染も、ウイルス対策ソフトを導入し常に最新の状態にしておき、ウイルス感染へのリスクが高いファイル共有ソフトを使用しないよう徹底する必要がある。したがって、ノートパソコンや記録メディアを持ち運んだことで盗難や紛失に至った場合も、コンピュータウイルスに感染し個人情報をインターネット上にばら撒いてしまった場合も、個人情報を扱う者の不注意あるいは知識の無さ(リスクへの認識の甘さ)が原因である。
このような形での個人情報漏洩を防ぐためには、まずは個人情報を扱う者への教育が必須である。個人情報を扱う企業や役所は、個人情報の徹底管理を社員・職員に教育しなければならないが、それだけでは個人情報漏洩を完全に防ぐことはできないので、必要に応じて下記のような対策を施すことも検討する。
個人情報漏洩のリスクへの対策
* 業務情報へのアクセス権限を明確にし、担当外業務の資料など、業務上不必要な情報にアクセスさせない。
* 個人所有のノートPCやストレージメディア(USBメモリ、SDメモリーカードなど)の持ち込み、使用を禁止する。
* 業務外での電子メールやインターネットの使用を禁止する。
* やむを得ず社外に持ち出す際にはパスワードの設定や暗号化や秘密分散を行い、第三者に渡っても参照できなくする。
* 業務用途のパソコンに勝手にソフトウェア(特にファイル共有ソフト)をインストールさせない。
* 個人情報を扱う部屋にカメラ付き携帯電話やカバンなどの持ち込みを禁止する。
* 個人情報を扱う部屋の出入り口に入退室管理システムの導入や監視カメラを設置する。
等の対策を必要に応じて導入することが重要である。
個人情報漏洩事故を直接防ぐものではないが、事故に至った場合の賠償金確保の意味も兼ね、直接指揮下にある派遣社員や契約社員に対してばかりではなく、業務を請負させた企業の従業員にも直接、賠償条項を入れた誓約書を提出させる企業もある(金額無制限、故意や過失の軽重を問わない内容の場合もある)。
事故発生件数拡大の要因
ソフトバンクBB(Yahoo! BB顧客情報漏洩事件) の事件をきっかけに、各企業が個人情報の管理体制の確認を行った結果、新たに情報漏洩が発覚したというケースが増えている。また、発生件数が増えているのは、個人情報の電子データ化による弊害も要因の一つと考えられるが、最近の風潮により企業の不祥事の発覚を隠蔽せずに公開しているためではないかとも言われる。
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