荒らしプログラム
荒らしプログラムの説明
荒らしプログラム(あらしプログラム)とは、インターネットにおける掲示板及びチャット等、Webに設置されたコミュニティを破壊し、機能不全に陥れる荒らし行為目的に開発された、ウィルスよりも脅威が小さなプログラムを指す。
日本国外においては荒らし自体が少ないため、こういったプログラムが作成されたケースはあまりない。
また、これらのプログラムの使用は、「お遊び」的な要素が強いため通常サイバーテロとは呼ばれない。
俗称DUKE。またDoS攻撃は、方法に応じてF5アタックや田代と呼ばれる事もある。
概要
通常、荒らし行為は一般的な掲示板投稿と同じように、Webブラウザを用いて行われる。投稿者名、題名、内容欄に適当な文字列を入力し投稿ボタンを押すことの繰り返し作業をする事が一般的である。この単純作業を、人力を用いずプログラムで自動的に行えるようにしたものが荒らしプログラムである。現在では、対象サイトのセキュリティ回避のために追加機能を持つものも多い。
俗称であるDUKEの由来は、掲示板荒らしの権化とも呼ばれた[誰?]アリス・リデルの昔のハンドルネームであるという説や、WinNUKEと呼ばれるDoSアタックプログラムを捩ったものという説がある。
仕組み
簡単な荒らしプログラムはWebブラウザに自動投稿機能を付加したもの、と言ってよい。実際にはその目的が荒らしであるため、内容表示や投稿ボタン、ブックマーク機能、URL表示、などのインタフェースは搭載されない場合が多い。使用されるコンピュータ言語はPerlが用いられる事が多い。また、ブラウザの機能を使用するタイプの荒らしプログラムにはJScript、VBScript、JavaScriptが用いられることが多い。
Perlで書かれたものは、ソケットプロセスを用いてブラウザのデータ通信と同等の内容を連続して行えるよう設計されている。
一般的に掲示板荒らしは己の身元を隠すため、プロキシサーバを経由したアクセスを行うが、荒らしプログラムにおいても同等の機能が付随する事が多い。
被害
連続投稿タイプ
一般的に荒らしプログラムは、掲示板等への連続投稿によって、既存の投稿を流してしまう事で荒らし行為を行っている。連続投稿の速度は1秒間に1~5回程度という場合が多く、300件のログを保存出来る掲示板であれば、5分以内にはすべて流れてしまう事になる。これは既存のWeb掲示板のほとんどが、一定量のログが貯まると古いものから、順に削除していく仕組みとなっているのを悪用している。
しかしながらこの方法では、ログを自動的に外部ファイルに保存していくようなタイプの掲示板に対しては、効果が薄い。また、「投稿間隔制限を設けている掲示板」でも同様である。これは、連続投稿タイプの場合、1秒以内に瞬時に投稿が行われる事を逆手にとって、5秒以内の投稿を禁止するようプログラムされた掲示板である。
念仏タイプ
そのような「掲示板に対抗するタイプ」の荒らしプログラムとして、念仏タイプが挙げられる。これは投稿数自体が1~10分間に1度と少ないものの、所定のアルゴリズムに沿って「自動生成された文章」を投稿するもので、他の利用者が荒らしとは気づかない場合もある。
自動生成された文章も見た目は普通の投稿であるから、他の利用者たちは、その投稿の内容を読んだりレスを付けたりする。一般に掲示板での書き込みは、他の利用者たちへの返答を行う形で形成される場合が多く、自動生成された文章が投稿されれば、そこで会話が成立しなくなる可能性が高い。
田代砲などと呼ばれるHTTP経由によるDoSアタックプログラムには、一部の例外を除き(下記:2つ以上の機能を有するものを参照)このような機能は搭載されていないため、万人が行える手法ではないが、念仏プログラム自体はIRCなどで使用する目的で、Perlによって書かれたものなどが出回っており、Perlで書かれた荒らしプログラムにこれを実装するのは、さして難しくはない。
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