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いじめ

いじめの説明

いじめ(苛め、虐め)とは、相手の肉体的・心理的苦しみを快楽的に楽しむことを目的として行われる様々な行為。実効的に遂行された嗜虐的関与。

いじめとは「肉体的、精神的に自分より弱いものを、暴力やいやがらせなどによって苦しめること」[2]で「特に、1985年(昭和60年)ごろから陰湿化した校内暴力をさすことが多い」。

単純な暴力だけでなく、物を隠す(いたずらする)、交換日記で悪口を書くなどといった「心に対するいじめ」もあり、シカト(無視)などは水面下で行われることから、教師や周囲が気づかないうちに深刻な事態になりうる。

1996年(平成8年)に文部大臣(当時)が緊急アピールしているように、「深刻ないじめは、どの学校にも、どのクラスにも、どの子どもにも起こりうる」[4]もので、児童生徒1000人あたりの7.1人がいじめを受けている[5]。 いじめに関する追跡調査では、「小学校4年生から中学校3年生までの6年間の間に、いじめ(仲間はずれ、無視、陰口)と無関係でいられる児童生徒は1割しかいない」[4]事が分かっており、その深刻さが伺える。

なお大人の社会でも職場いじめなどいじめに相当する現象は存在し、ネット上のユーザによるネットいじめも存在する。

日本に限らず、欧米でもいじめは深刻な問題になっている。英語の表記は、bullying。

文部科学省の定義

文部科学省が児童・生徒の問題に関する調査で用いるいじめの定義は「子どもが一定の人間関係のある者から、心理的・物理的攻撃を受けたことにより、精神的な苦痛を感じているもの」で、「いじめか否かの判断は、いじめられた子どもの立場に立って行うよう徹底させる」としている。

これは2007年(平成19年)1月19日以降の定義で、従来のいじめの定義では「自分より弱い者に対して一方的に、身体的・心理的攻撃を継続的に加え、相手が深刻な苦痛を感じているもの」としていた。

同年、具体的ないじめの種類については「パソコン・携帯電話での中傷」「悪口」などが追加された。いじめの件数についても「発生件数」から「認知件数」に変更された。

また、教育再生会議の第一次報告に関連して、いじめを繰り返す児童・生徒に対する出席停止措置などの現在の法律で出来る事は教育委員会に通知するように、2007年1月22日、安倍晋三首相が伊吹文明文部科学相に指示した。

いじめの統計

文部科学省の統計によると、平成19年度に文部省が認知したものでは、84,648件のいじめがあり、児童生徒1000人あたりのいじめ件数は7.1人で[5]、いじめを認知した学校の件数は40.0%であった[5]。 ただし以上の統計はもちろん文部省が認知した件数である為、暗数を考慮しなければならない。

学年別で見た場合、中学生、なかでも特に中学1年生のいじめの数が多く、中学1年生だけで17,063件のいじめが認知されており、この数字は小学 6年生(4,262件)や高校1年生(3,701件)に比べ4倍以上多い。男女比では、54.8%が男子、45.2%が女子である[5]。

平成19年度に自殺した136人の児童のうち、いじめが原因であると特定されたものは3件で18年度よりも3件少ない[5]。

中学1年生の「仲間はずれ、無視、陰口」を例に国立教育政策研究所が2004年度に行った追跡調査[6][4]によれば、一般的イメージとは異なり、いじめる生徒・いじめられている生徒は短期間で入れ替わっており、 「いわゆる「いじめられっ子(いじめられやすい子ども)」や「いじめっ子(いじめやすい子ども)」も存在しない」[4]。

また同調査によれば、同じ学校・同じ年度の生徒であっても学年が進むにつれていじめの数が大きく増減しており、「いじめが起こりやすい学校・年度」のようなものは無かった。従って「いじめが起きやすい学校とそうでない学校、いじめが起きやすい学年とそうでない学年というものが存在しているわけではない」[4]。

以上の事から、「何か特別な問題や背景があるから、いじめが起きる」わけではなく[6]「そうした問題の有無とはさほど関係なく、いじめは起きうる」[6]「ちょっとしたきっかけで、いじめは起きてしまう、広がってしまう」[6]のが実態である事が分かる。

小学校においても同様の傾向が確かめられている[4]。

実際同調査によれば中学1年生の場合、「週に1回以上」いじめを受けている生徒が「毎回50-100名(7-14%)程度存在するにもかかわらず、それが半年後まで続く事例は半分以下」[4]であった。すなわち「毎回「クラスに3-6名」程度の割合の子どもが被害に遭っている計算であるにもかかわらず、常習的な被害者と考えられるのは1000名につき3名という数」である[4]。

これは加害者についても同様で、「「週に1回以上」という高頻度の加害経験があると答えた生徒は、毎回35-85名(5-12%)程度いたにもかかわらず、半年後も引き続き経験があると答えた者は半分以下」[4]であった。

小学校・中学校で「仲間はずれ、無視、陰口」が3年間の間に全く無かった児童生徒はそれぞれ22.6%、27.6%で[4]、いじめが誰にでも起こりうる事を裏付ける。 逆に3年間連続でいじめがあった児童生徒は小学校・中学校でそれぞれ0.4%、0.6%であった[4]。

いじめが発見されたきっかけは、学校の教職員が発見したのが50.3%、本人や家族の訴えなど教職員以外がきっかけのものは49.7%であった[5]。教職員が発見した方法としては「アンケート調査など学校の取組により発見」は(24.4%。きっかけ全体に対する割合。以下同様)、「学級担任が発見」(19.8%)が多く、教職員以外のものでは、「本人からの訴え」(24.6%)、保護者(16.3%)、本人以外の児童生徒(5.1%)の順である[5]。

都道府県別で見た場合、1000人あたりの認知件数は多いほうから順に熊本県(32.7件)、大分県(27.3件)、岐阜県(25.2件)が多く、全国平均(7.1件)を3倍以上上回る[5]。ただしこれはあくまで認知件数なので、これらの件で実際にいじめが多いのか、それともこれらの県でいじめを認知しやすい体制が整っているのかは不明である。 なお熊本県や大分県と同じ九州でも、福岡県や佐賀県(いずれも1.1件)は少ない方から2番と3番で、単純に九州でいじめが多いというわけではない[5]。(全国最小は和歌山県の0.8件)[5]。

文部省の統計では平成6年と平成18年にいじめの定義を変えているが、統計上は、(認知された)いじめの発生率が激減→いじめの定義を変えると激増を繰り返している。 例えば平成6年には31.3%だった発生率が平成17年度には19.4%に減っている[5]。ただし、いじめの定義を変えると発生率が急増している事から、いじめが実際に減ったのか、それともいじめの動向変化により統計上捉えられるいじめ発生率が減り、動向にあわせて定義を修正する事でまた見かけ上の発生率が増えているのかは不明である。

いじめ原因の統計

いじめ加害の原因となるストレッサー(ストレス原因)で直接的・間接的に大きな要因をアンケートから探ってみた統計[4]によると、 直接的にも間接的にも最も影響力が大きいのは友人から学業・容姿・行動などを馬鹿にされた「友人ストレッサー」(36組中31組で第1位)[4]であった。 次に影響力が大きかったストレッサーは学業・容姿・長所や短所などに関する「競争的価値観」(36組中2組で第1位、19組で第2位)で、間接的な効果しかないにも関わらず、その効果の大きさが伺える。

そして、様々なストレッサーが「不機嫌怒りストレス」(36組中3組で第1位、11組で第2位)に影響を与え、いじめを発生させているという構図がある[4]。一方教師・家族・友人らによる支援がこれらのストレスを軽減する事も分かっており[4]、周囲の支援がいじめを抑止する効果がある事がわかる。

また古いデータであるが、1986年の東京都教育委員会調査報告[13]によれば、いじめの原因は以下の結果となった。

* 力の弱いもの、動作の鈍いものを面白半分に 33.6%
* 欲求不満の鬱憤晴らしとして 19.7%
* 生意気なもの、いい子ぶるものに対する反発・反感から 15.7%
* 自分たちと違う、なじめないなどの違和感から 14.8%
* 怒りや悲しみ、嫉妬から 10.7%
* 仲間に引き入れるため 6.7%
* 以前にいじめられた事の仕返しとして 6.3%

その他少数意見として「面白いから」、「ふざけて、冗談で」があった。

いじめに関する研究

内藤朝雄は社会学的・心理学的手法を用いて、2001年に『いじめの社会理論』を発表した。その中で内藤は「人間関係が濃厚すぎる集団内において生じる欠如を埋めようとする偽りの全能感」としていじめの理論化を行った。そしてその対策として「学級制度の解体」「警察の介入」を挙げた(2007年刊の『〈いじめ学〉の時代』は、その入門編である)。

森口朗は2007年の『いじめの構造』で、内藤の理論をベースに独自の「スクールカースト」の概念を導入した。これはクラス内の序列のことで、人気や「空気を読む能力」の多寡により上下し、下位になるほどいじめられやすくなるという。今までの論者が素通りしてきたこの概念を取り入れて、森田は修正藤田モデルという四分類を作った。これによりいじめのモデルはかなり整理され、見通しが良くなった。そして分類毎にいじめの発生するメカニズムを考察し、具体的な対策を提示した。

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