風評被害で飲食店の売上げが激減したケース
風評被害はあらゆる業種に大きな被害をもたらすものですが、もっとも敏感に影響を受けるのが飲食店です。時には致命傷になってしまうことも。わたしの店もあやうく風評被害によって倒産に追い込まれるところでした。
わたしが受けた風評被害はおそらく最悪の部類でしょう。食中毒に関するものでした。わたしの店で過去に食中毒が発生した、あるいは食中毒に似た症状が発生した客があらわれたものの、店主が金を積ませて黙らせたといったひどい内容の誹謗中傷がネット上に書き込まれたのです。言うまでもなく事実無根。これまで食中毒はおろか、食後にお腹を壊したといった評判を立てられたこともありません。
しかしこうした風評被害はあっという間に広がります。そしてあっという間に経営に影響を及ぼすことになります。実際その書き込みが書かれてから客が激減、売上げも危機的な状況になってしまいました。正直な話、なんとか乗り越えて経営を続けられたのがウソのようです。
根も葉もない誹謗中傷でこんな簡単に店がつぶれてしまうものなのか、と当時は愕然とさせられたものです。味に関する批評については誹謗中傷でもない限りは甘んじて受け入れるつもりです。でもこうした悪意以外の何ものでもないでっちあげに関してはとても容認できるものではありません。風評被害対策はもちろん、書き込んだ人間に対してより厳しい処置ができるような環境をもっと社会全体で整えて欲しいと思いました。