ネットにて身に覚えのない請求をされている場合の対処方法
1.基本的な留意事項
(1)相手から電話やメール、郵送での請求があっても慌てない
(2)相手が名前や住所、電話番号等を知っていても慌てない
(3)請求については、本人が同意して払わない限り、無理に取っていくことは、裁判所の訴訟を通じてのみ可能であるので、慌てず、根拠を確認してください。
(4)一度支払うと、二度三度と請求されることがあるので安易に支払わない。相手に対して、不用意に個人情報を開示しない
例えば、番号を通知した状態で電話するだけで、相手に電話番号が知られてしまいます。
2.証拠を保全する
証拠保全のため、次の事項を保存の上、電磁的な記録については、印刷してください。
・ 相手から請求のあったメールや郵便物
・ 請求に関する相手のホームページや利用規約
・ 相手が契約したと主張している契約に関するホームページ
・ 相手からあった請求の電話内容に関するメモ(可能であれば録音しておく)
・ 相手とのやりとりや経緯に関するメモ
なお、クリックしたことについて、契約であると相手が主張している際については、当該ホームページについて、それ以上クリックしないように注意して下さい。
3.相手の事業者を確かめる
まず、相手の事業者を確認します。
インターネット上で適法に商売を行っている事業者であれば、一般的に、
・ 事業者の氏名(名称)
・ 住所
・ 電話番号
等を公開していますので、相手に対し確認し、併せて振込口座等についても確認してください。 次に、相手が告げた事項について確認を行ってください。特定商取引に関する法律では、広告する際に、「氏名(名称)」については、個人事業者の場合は戸籍上の氏名または商業登記簿に記載された商号を、法人の場合は、登記簿上の名称を記載することを要し、通称や屋号、サイト名は認められておりません。 また、「住所」については、法人の場合は、現に活動している住所(通常は登記簿上の住所と同じと思われる)を、個人事業者の場合は、現に活動している住所をそれぞれ正確に記述する必要があり、「電話番号」については確実に連絡が取れる番号を記載することが必要となっていることから、相手が告げた事項について確認を取ってください。
具体的には、商業登記簿や住民票の確認、住所、電話番号が存在するか、実際にそこで営業しているか等を確認してください。また、相手が告げた振込口座等がこれらの情報と一致するかを確認してください。 また、他の事業者から債権譲渡等受けたといって債権回収を行おうとする場合には、
債権回収会社と類似の名前をかたった業者による架空の債権の請求にご注意ください
http://www.moj.go.jp/housei/servicer/kanbou_housei_chousa19.html
に記載のとおり、法務大臣の許可した債権回収会社であるかを確認してください。
相手がこれらの事項を適切に告げないのであれば、根拠のない請求の可能性が高いため、自身の判断で無視してください。
4.請求の根拠(契約の有効無効)について確認する
まず、相手に対して、請求の根拠を求めてください。
相手が、あなたの名前や携帯電話番号、住所などを知っていたとしても、相手が請求の根拠を示さない場合については、根拠のない請求の可能性が高いため、自身の判断で無視してください。
一般的に契約とは、お互いの「申し込み」と「承諾」の意思が一致する必要がありますので、示された請求の根拠について、自分自身が間違いなく当該契約であることを認識して契約をしていたかを確認してください。
意思が一致していない契約については、
(錯誤)
第九十五条 意思表示は、法律行為の要素に錯誤があったときは、無効とする。ただし、表意者に重大な過失があったときは、表意者は、自らその無効を主張することができない。
つまり、誤って契約したについては無効である。
ただし、契約意思を表した側に重大な過失があった場合については、無効を主張できないと定められています。インターネット上で契約を行う場合、電子消費者契約及び電子承諾通知に関する民法の特例に関する法律(略称:電子契約法)において、消費者が申込みを行う前にその申込み内容などを確認する措置などを事業者が講じないと、消費者の操作ミスによる申込みについては、錯誤による無効を主張することができ、業者側は、重過失を主張できないとされています。
また、特定商取引に関する法律では、「意に反して契約の申込みをさせようとする行為」について行政処分の対象となっており、
顧客の意に反して契約の申し込みをさせようとする行為に関するガイドライン
http://www.no-trouble.jp/#1232088015221
に対し業者が違反しているのであれば、意に反して契約の申し込みをさせたとみなされる可能性があります。
また、特定商取引に関する法律では、「意に反して契約の申込みをさせようとする行為」については、行政処分(指示)の対象となっています。また、詐欺・脅迫によって締結した契約については、民法96条において、契約を取り消す事が可能です。また、消費者契約法第4条においても、契約を取り消す事が可能な規定が存在します。
注意:契約の取り消しについては、期間があらかじめ決められている事から、契約の取り消しを行う際には、相手に対し、契約を取り消すということを通知する必要があります。
また、契約の有効無効の詳しいことについては、各市町村等に設置されている消費生活センターは、商品やサービスなど消費生活全般に関する苦情や問合せなど、消費者からの相談を専門の相談員が受付け、公正な立場で対応に当たっていますので、契約上のトラブルについては、お近くの消費生活センターの電話相談窓口を通じて、相談してみてはいかがでしょうか。
全国の消費生活センター
http://www.kokusen.go.jp/map/index.html
なお、最終的に契約が有効か無効かについては裁判所でのみ判断が可能となるため、自分自身で、法律を確認の上、判断してください。もし、裁判所より、当該事案について訴訟等の連絡があった時には、電話帳や電話番号案内を使用して連絡のあった裁判所の電話番号を確認し、連絡のあった内容について確認を行ってください。
5.契約が無効又は根拠が無い時
契約が無効又は根拠が無いと考える場合は、相手から電話で連絡があれば、自身の判断で、契約は無効又は根拠が無いので支払わない意思を伝えてください。また、メールで連絡があった場合においては、自身の判断で、無視するようにしてください。
また、不当な取り立て行為が継続して行われるなどの場合においては、債務不存在確認の訴訟を相手方に対して行うといった方法もあります。また、取り立て等の際に、脅迫等何らかの犯罪被害に遭われたとお考えであれば、あなたの住居地を管轄する警察署に被害状況を示す資料や相手に関する資料を添えて相談してください。
6.取締りをして欲しい
何らかの行為に対して相手が請求してくる事業者
顧客の意に反して契約の申し込みをさせようとする行為に関するガイドラインに違反しているので取締りをして欲しいというものについては、特定商取引に関する法律第十四条に関する経済産業省令の違反については、行政処分(指示)の対象となり、指示に違反した場合には罰則の適用を受けることとなっていることから、特定商取引に関する法律第十四条違反であるとお考えであれば、特定商取引法に関する苦情処理・相談等の業務を行うものとして指定されている
財団法人日本産業協会
電話03-3256-3344
http://www.nissankyo.or.jp/
がありますので、相談してください。また、料金を支払ったにもかかわらずサービスが提供されない、脅迫的な取り立て行為をしてくる等、詐欺・脅迫等何らかの犯罪被害に遭われたとお考えであれば、あなたの住居地を管轄する警察署に被害状況を示す資料や相手に関する資料を添えて相談して下さい。
全く根拠も無く請求してきている脅迫的な取り立て行為をしてくること等、詐欺・脅迫等何らかの犯罪被害に遭われたとお考えであれば、あなたの住居地を管轄する警察署に被害状況を示す資料や相手に関する資料を添えて相談して下さい。
7.アダルトサイトの画面が消えない状態の方へ
パソコンを再起動してもアダルトサイトの登録画面が表示されたり、その画面を閉じても繰り返し表示されると言う状況になっている場合は、コンピュータウイルスに感染している可能性があります。
詳しい情報が独立行政法人情報処理推進機構のホームページにおいて、 「ワンクリック不当請求に関する注意喚起」として、公開されておりますので、閲覧の上、対応してください。
また、誹謗中傷対策サービスに関するご質問などがございましたら、専門スタッフが、親切丁寧にお応えいたします。
個人様・法人様の場合でも、匿名でのご相談(お電話)も承っておりますので、お気軽にご連絡くださいませ。
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